Top

新しい電子楽器

アーム・テルミン/ ARM Theremin

Haruo Yamashita   since 7,Mar,2016

  更新2022/8/27 

「アーム・テルミン」って何?

 鍵盤状のトーンサークルの上にアームを回転させ、演奏する新しい電子楽器です。
 「アーム・テルミン」という名称は、アームを使って「テルミン」のようにポルタメントを主とした演奏ができる楽器ということで名付けました。「使ってるチップがAVRなのに、ARMテルミンとはこれいかに!」
 ちなみに、「テルミン」というのは、約100年前にロシアで開発された世界最古の電子楽器で、アンテナと手のひらとの距離に応じてピッチが変わるおもしろい楽器です。 うまく演奏すると人が歌うような表現ができる素晴らしい楽器ですが、演奏が大変難しいことでも有名です。
 そこでこの「アーム・テルミン」というのは、「テルミン」のようなポルタメント主体の演奏が簡単にでき、かつ最少の部品点数で簡単に製作できることを楽器を目指しました。 
【追記】これは説明をシンプルにするためのもので、本当のところは、テルミンの発展型で鍵盤ライクなUIを持ったオンド・マルトノの直線的UIから、構成がシンプルな円形状のUIにしたものです。(これをネタバレするとアームテルミンの名称と離れていくので・・)
 見かけはおもちゃのようですが、音色も味があり正確な音高がだせるまともな楽器です。
 特に独自のUIによる演奏性を追求し、ポルタメントを効かせた表現と離散的な音階のどちらも自由に演奏できる点が新しいと思います。


■【新】2022年バージョン ワンボード型アームテルミン・ミニのキット

  サポートベージ(ドキュメント)  →サポートベージ 

  
アームテルミン・ミニのキット

    プリント基板を用いてトーンホイールを含めたて前面パネルを構成することで、さらに製作が容易なキットができました。
    また波形・効果を設定する独立したUIをもうけ、それらに用いる表面実装部品は予め実装済みですのです。


アームテルミン・ミニ(DIY キット版)の機能紹介


アームテルミン・ミニ(DIY キット版)でのデモ演奏

■2021年バージョン ガジェット型アームテルミンの完成品

     
完成品のアームテルミン
  以前から完成品の要望がありましたが、パネルと基板との接続など手作業で工数が多いため実現できませんでした。
  今回、パネルと基板を一体とし、パネル裏面に表面実装で構成する構成としました。
  これにより、今後基板メーカでの実装済み基板を入手できるようになるため、完成品とできるめどが立ちました。

■2019年バージョン 簡単アームテルミン


簡単アームテルミン
  以前のアームテルミンは、電子工作の初級者には少し難しかったので、 今回かなり簡単なバージョンのキットを作りました。
  メイカーズバザール大阪2019(2019.07.20,21)とMakerFairTokyo2019(2019.08.3,04)で頒布します。

■2017年バージョン

  (NT京都2016で試験配布したプリント基板のバグフィクス版です。)
  旧バージョンでの課題(残留エイリアシングによる音の濁り)を改善したソフトウエア発音部からなります。

メカニカルスイッチモデルとタッチスイッチモデル
  正規バージョンの見分け方
  タッチスイッチにTone/Vibratoとシルクがあるのが正規バージョンです。
  

ドキュメント

  ★簡単アームテルミンの製作マニュアルその1(20190731)
  ★簡単アームテルミンの製作マニュアルその2(20190731)
   DIY初級者でも作れる簡単アームテルミンの作り方を写真を使って丁寧に説明しています。
   基板への部品実装には、下記の回路図および「プリント基板製作手順」を参照してください

  ★アームテルミンの製作マニュアル(201707正規版)
   基板がケース内に格納されるタイプの電子工作の経験者向きのキットの作り方を説明しています。
   上記の「簡単アームテルミンの製作マニュアル」も、参考にご覧ください。
   基板への部品実装には、下記の回路図および「アームテルミンの基板製作手順」を参照してください
    (NT京都2016にて配布した暫定の製作マニュアルはこちら)
    (NT京都2016基板のバグ修正について)

  ★プリント基板製作手順(20190802版)
   はんだ付けして基板を完成させる手順を写真を使って説明しています。 電子工作初心者の方は是非ご覧ください。

  ★回路図 
   32Ωスピーカーの場合は、直列の抵抗R6(33Ω)は不要です。ジャンパーでショートしてください。音量が大きくなります。

  ★アームテルミンの使い方マニュアル(201606正規版)
   調律(チューニング)方法、演奏方法、設定方法を説明しています。
   真っ先に一度調律をしないとまともに音がでません。(キットでは仮調律をして動作確認しているため音はでますが、調律しないと正確なピッチになりません。)

  ソフトウエアの改良点(アルゴリズム) 工事中
   旧バージョンに対する追加、変更を説明しています。 お読み頂くためには、先に旧(2015)バージョンの内容をお読みください。

  トーンサークル画像のダウンロード
   キットに添付の4.5オクターブ版以外に、6オクターブ版と7.5オクターブ版を用意しています。

  アームテルミンで開発した技術の説明(旧バージョン用)
  新バージョンではこの説明に加えて、プリント基板の外注、タッチスイッチ採用、省電力化のほか、正弦波合成を用いてエリアシングの少ない波形テーブルを作製しROMに搭載しています。

新ソフトによるの音色デモ

  音色もアルゴリズムの改良でかなりアナログに近づき(もちろん及びませんが)、ガジェット楽器からまともな新楽器へ一歩前進できたと思います。
  一度聞いてください。 (Youtubeにアップするとどうも音が歪みっぽくなります)   デモ演奏はこちら(旧(2015)バージョン)
  
  音色順
 (1) Sine wave  (2) Saw wave  (3) Square wave  (4) Theremin wave
 (5) Saw wave unison  (6) Square wave unison  (7) Saw wave Power code
 (8) Hamond tone  (9) Sine wave with echo  (10) Theremin wavewith echo
 (11) Saw wave unison with echo


■旧(2015年)バージョンのアーム・テルミン

 旧バージョンは、2014年私が勤務し始めた大学のキッズ対象のものづくりイベント用に、以前から暖めていたネタを基に開発したものです。当初の構想から大きく離れ、キッズのおもちゃとは思えない方向に進化してきました。
 現在、写真のように、キッズ用はU/Iを機能制限し、使い方をシンプルにしています。
 プリント基板は、大学の基板切削機で削った片面基板でした。


キッズ・アーム・テルミン(Kids ARM Theremin)    アーム・テルミン(ARM Theremin)

  

こちらでアームテルミンの基本技術を詳しく説明しています

 ・アーム・テルミンの構成
 ・アーム・テルミンの特長
 ・デモ演奏
 ・アームテルミンの生い立ち
 ・開発した技術
    ・きれいな音を出す(まだ不十分でしたが)
    ・スピーカを駆動する
    ・ボリュームをキャリブレーションする
    ・ADCの精度不足を改善する
    ・リバーブ(エコー)効果を実現する
inserted by FC2 system